悪銭身につかず←これ
「悪銭身につかず」
悪銭身につかずとは、不当な手段で得た金銭は、とかくつまらないことに使ってしまい残らないものだという教え。
よく言われるこのことわざ。”悪銭”なんて聞いちゃうとなんだか犯罪の匂いがしてきますが、日常でも意外とありますよね。その多くはパチやスロット、競馬に競艇といったギャンブルです。
自分はギャンブルしませんが、これまでを振り返ると「このことわざがぴったりだな」と思ったことが何度かあります。
不思議なもので一度失敗して学ぶのですが、気付けば同じような過ちを繰り返しているんですよね~ 笑
飲食店
20代中ごろの話です。当時僕は不動産業の傍ら金融関係で働く友人の仕事を手伝っていました。こういったブログでどこまで突っ込んで書いたらいいのか、法律のことは分からないので詳しくは書きませんがとにかく実入りの大きな仕事だったことは間違いありません。(書き方が怪しすぎますね)
手伝いなのに月の収入が200万円を超えることもありました。
(噓くせーなと思われても結構です、フィクションとして話半分で見てください)
当時26歳かそこらでしたし、周囲の大人にも下手に言えずそれはもう戸惑いました。こんな時の正しい対処の仕方なんか学校では習っていねーよと。
数学や英語も大事ですが、お金の使い方や資産運用を日本の学校はどんどん教えるべきですよね。
とにかくそんな具合で本業より収入も多い時が増え、プチバブルが到来しました。
それまで稼いでいた月でも歩合給含め月収100万そこそこ。それが倍以上のお金がバイト程度の労力で得られるわけですから戸惑う反面、笑いが止まりませんでした。
そうなってくると人間、欲に忠実になりますね。欲しいものを買い、飲み、食べる。よほどの倹約家でないと衣食住の水準を上げてしまいます。
特に僕のようなアホが小銭を持ってしまうとどうしようもありません。
「ま、いっか」の数が尋常じゃないほど増えます。
バイトを始めてから2年弱でしょうか。少し貯金も溜まったし、何か始めたいなと思うようになります。気持ちにも無駄に余裕が出来ていたんでしょうね。
今思えば恥ずかしさいっぱいです。
その当時よくご飯を食べに行っていたカフェで、いつものようにお昼を食べていたんです。そこへ、そのカフェのオーナーと思しき40代前半の中東系濃い顔イケメン、というかイケてるおっさんが現れたんです。
おっさんは愛犬のフレンチブルと共に「お疲れ!」とさわやかに登場し、スタッフに代わる代わる囲まれ談笑し「それじゃ、あとよろしくね」といって去っていきました。
その様がなんだかとてもかっこよくて、それだけで「よし、俺もカフェやろう」なんて思ってしまいます。
”カフェオーナー”ってなんだかかっこよく見えたんですよね~
ぶっちゃけ仕事内容はよく分かりませんでしたが、車に乗って店舗巡回?みたいな。カフェをプロデュース?的な?
とにかくあんな風になりてーとか思ってしまったわけです。
実際に・・・
そう思ってからは行動も早かったですね。
当時飲食店(和食)勤務の地元の友達に声をかけて、コンセプトやら場所やらを打ち合わせていき同時に店舗の内見や下見もバシバシ行きました。
厨房器具やインテリア、その他も着々と決めていき、カフェをやろうと決心してから2か月後には店舗契約をするばかりとなりました。
が、審査がどうにも通らない 笑
どこでもよいって訳でもなかったので、ある程度絞って探していましたがそれにしても中々審査が通らない。
そりゃあそうです。20代の小僧、しかも一人は飲食店未経験。渋谷や目黒で店舗を探している人はごまんといるでしょうから、わざわざ僕らに貸す必要もないですもんね。
そうこうしているうちに友達ともギクシャク、というかなんというか妙な空気が流れ始めます。いつまでも何も始まらないこの状況に苛立っているのは分かっていましたが、そんな彼の態度に僕もどこか苛立ってしまい打ち合わせの回数がどんどん減っていきました。
結局最後は売り言葉に買い言葉、友達とは喧嘩別れしてしまいました。
そうなると僕のモチベーションも急激に下がり、グズグズのまま終了。本当にやりたいと思っていたことでもないのに安易に「やりたい」なんて思っちゃダメですね。
それまでにかかった費用はざっと500万。店舗の大きさはある程度決めて探していたのでインテリアや食器類、厨房で必要なものは既に購入していたんです。
返品できるものは返品しましたが、それでもかなりの出費となりました。
まとめ
何がいけないって、お金は心に余裕を生んでくれますが人間余裕が出来ると、魔が差しやすくなるというか「いいよいいよ~」の幅がかなり大きくなってしまいます。
そして一番いけないのが、「しょせんはあぶく銭、特に問題ない」なんて思ってしまうことですね。
僕自身の人生の中で一番嫌な奴だった時がこの時期だと思います。
この後さらにアホなことをしてしまうのですが、それはまた別の機会にでも書こうと思います。
人間真面目が一番ですね。
ではでは。