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映画「ジャッキー ファーストレディ 最後の使命」ネタバレ感想:はたしてこの映画から何を受け取ればよかったのか…

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ナタリー・ポートマンがジョン・F・ケネディ元大統領夫人ジャクリーン・ケネディを演じ、ケネディ大統領暗殺事件をファーストレディの視点から描いた伝記ドラマ。1963年11月22日、テキサス州ダラスを訪れたケネディ大統領が、オープンカーでのパレード中に何者かに射撃され命を落とした。目の前で夫を殺害された妻ジャクリーンは悲しむ間も与えられず、葬儀の取り仕切りや代わりに昇格する副大統領の大統領就任式への出席、ホワイトハウスからの退去など様々な対応に追われることに。その一方で事件直後から夫が「過去の人」として扱われることに憤りを感じた彼女は、夫が築き上げたものを単なる過去にはさせないという決意を胸に、ファーストレディとして最後の使命を果たそうとする。共演に「17歳の肖像」のピーター・サースガード、「フランシス・ハ」のグレタ・ガーウィグ。「ブラック・スワン」のダーレン・アロノフスキー監督が製作を手がけ、アカデミー外国語映画賞候補作「NO」のチリ人監督パブロ・ララインがメガホンをとった。

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命 : 作品情報 - 映画.com

 

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満足度 ★☆☆☆☆ 

 

残念ながら自分とは合わなかったよ…アカデミーに3部門もノミネートされている作品なんだし、面白いと感じた人も多いんだろうけども。

 

そもそもジャッキーことジャクリーン・ケネディさんに一切興味がない僕なんかが見ても、心に響くどころかぶっちゃけ退屈に感じてしまうだけなんだよね。映画.comでcheck in数が5000弱あるから面白いに違いないから観てみよう、なんて考えているなら考え直した方がいい。

 

僕がJFKについて知っていることといえば、歴史を振り返るTVでこれまでずっと繰り返し放送されてきている、ケネディ暗殺のあのシーンだ。あとは駐日アメリカ大使でJFKの娘のキャロラインさん。そして歴史上最もと言われるくらい人気があったらしい…とか聞いた程度。

 

この映画を楽しみにしていた人の多くは、きっと女性が多数なんだと思う。ジャッキーを観た感想、というか彼女の印象は確かに力強かった。「強か」とよく表現されているようだけどまさにそれ。正直作品に面白さは感じなかったけど、一人の女性の強さみたいなものは良く描かれていたように思う。

 

時代が時代なので誰かれ構わず煙草を吸うシーンも非常に多い。喫煙シーンが当時のアメリカの高度経済成長を表したものなのかどうかは分からないが、煙草は男の象徴でもある。ジャッキーもガンガン煙草を吸っていたが、あれは彼女の中にある男らしい部分、もしくは毅然さを表現していたのかな? まぁただ単に煙草好きなだけだと思うけど。何吸ってたんだろう。

 

個人的に「へぇ」となったのは物語とはあまり関係ないけど、ホワイトハウスから出ていく準備をしている様子。庶民とあまり変わらないんだなって思った。

だってつなぎを着た引っ越し屋の兄ちゃんが、段ボール抱えてホワイトハウスの中をうろうろしてるんだもの。なんだか微笑ましさを感じたよ。ジャッキーも梱包手伝ったりなんかしてさ。日本の首相官邸なんかもそうなのかね。

 

いずれにしろジャッキーの自伝映画なので、新たな視点からケネディ暗殺を見たということ以外目新しさはない。なので、僕みたいに本当に漠然とした期待だけで鑑賞すると「あ、ふ~ん」で終わるので要注意。

 

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当時のことをググると出てくるが、この頃日本ではテレビが普及し始めていた。そしてテレビが映り始めてから初めての大きな事件がケネディ暗殺だったとか。だから一定の年齢以上の人には強烈にその時のことが焼き付いているとかなんとか。

 

うん、それはもう僕らの世代だとどうしようもないね。「あの頃は懐かしいなぁ」と懐かしむことも出来ないもの。ただね、やっぱり腑に落ちないというか書きながら今も首を捻ってしまうのが結局この映画は何を伝えたかったのか? ということよ。

 

ジャッキーの生き様なのか、最後の葬式なのか、はたまた別のことなのか? ジョン・F・ケネディの生年月日が1917年5月29日で、今年は奇しくも生誕100周年というのも掛けていたり…とにかくよく分からんのがここ。

 

「ジョンの葬式をスペシャルに演出するわ! だって後世にずっと語り継がれていくんだもの!」

「棺と一緒に講堂まで歩くなんて危ない! しかも私達だって危険じゃない! 世界中から要人も来るし」ブチキレー

「やっぱ歩くわ! その方が印象的やん?」

 

メンヘラかよ 笑

でも予告見る限りこの映画はきっとこれを描きたかったんでしょ? ジャッキーの英断で素晴らしい国葬になりました! つって。振り回された周りの人達も大変だよね。

そう考えるとこの映画は一人の女のエゴを描いただけの映画だわ。まぁタイトルも「ジャッキー」だからそれでいいのか。

 

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ともかく、期待値だけで観る作品を決めちゃいけないってことだね。実をいうと僕も本作か「レゴバットマン」のどちらを観ようか少し悩んだ。でもなんか…ねぇ…レゴて。だけど今となってはレゴにしておけば良かったと後悔してる。まぁいい勉強になった。

 

最後にケネディ暗殺のWikiからいくつか写真を掲載

 

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暗殺直前のケネディ大統領夫妻。前列がコナリー・テキサス州知事夫妻。

 

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ダラス・ラブフィールド空港に到着した大統領夫妻(1963年11月22日11時40分)

 

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最初の銃弾が命中し喉を押さえるケネディ大統領。「ザプルーダー・フィルム」から

 

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後方の車からリムジンに飛び移る護衛官のクリント・ヒル

 

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暗殺された直後エアフォースワン内で第36代大統領の就任宣誓を行う副大統領リンドン・ジョンソン

 

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ホワイトハウスの東の間に安置されたケネディ大統領の棺(1963年11月23日)

 

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オズワルドがジャック・ルビーに狙撃される瞬間を撮った写真

 

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国会議事堂を後にして運ばれていくケネディ大統領の棺

 

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ホワイトハウスを後に砲車に載せて行進する大統領の棺

 

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その後を歩いて教会に向かうジャクリーン(中)、ロバート(左)、エドワード(右)の3人

 

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棺に覆われていた星条旗が畳まれジャクリーン夫人に渡されて、枢機卿に謝辞を述べて墓を去るジャクリーン夫人。横にロバート・ケネディ。(1963年11月25日)

 

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暗殺事件から半年後に墓地を訪ねたジャクリーンとキャロラインとジョン・ジュニア(1964年5月29日)

 

相変わらずWikiは読み応えあるわ。暇つぶしにはもってこい。写真を見る限りすごい実物に寄せてるのが分かるね。当時の現場は凄い空気だったんだろうなぁ

 

 

ではでは