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映画「キセキ あの日のソビト」ネタバレ感想:とにかくグッとくる!GReeeeNは永久に不滅です!

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メンバーが歯科医師で顔出しを一切しないという異色のボーカルグループ「GReeeeN」の代表曲「キセキ」の誕生秘話を、松坂桃李と菅田将暉のダブル主演で描く青春ドラマ。厳格な医者の父親の下を飛び出したミュージシャンのジンは、父の思いを受けて歯科医師を目指していた弟ヒデの音楽の才能を知り、ヒデとヒデの音楽仲間たちに自分の夢を託すことを決める。歯科医師を目指しながら音楽もやりたいが、そのことを恐ろしい父親に言い出せないジンとヒデは、顔出しなしのCDデビューという作戦をとるが……。「GReeeeN」の楽曲をプロデュースするJIN(ジン)を松坂、弟でグループのリーダーを務めるHIDE(ヒデ)を菅田が演じる。「そして父になる」「海街diary」など是枝裕和監督作で助監督を務める兼重淳がメガホンをとった。タイトルにある「ソビト」は「GReeeeN」による造語で、「素人」または「空人」と記し、「自由に新しいことに挑戦していく人」を意味する。

キセキ あの日のソビト : 作品情報 - 映画.com

 

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満足度 ★★★★★

 

やば…予告を見るだけで涙腺が…

すげー良かった。映画館で久しぶりに涙した。ただの誕生秘話的なお話なのかと思っていたのにもの凄く感動させられてしまった! 同世代ってのもあるけど、当時から謎だらけだったのでなんだかスッキリした。

 

ざっくりあらすじ~

後のGReeeeNの一人で弟のHIDE(菅田将暉)の兄でロックバンドボーカルのJIN(松坂桃李)達にスカウトが。

メジャーデビューの話になるもののレーベルと衝突してしまう

メンバーも一人抜け、話もご破算の方向に……

その時、晴れて歯科大生となった弟のHIDEは友達と趣味でライブ

どんどん音楽にハマっていくHIDE、ある日兄のJINにアレンジを依頼。

するとJINはHIDEの音楽の才能に気付き始める

衝突していたレーベルの担当者に頭を下げ、弟HIDE達の音楽を聴いてもらう

メジャーデビュー&快進撃

HIDE、音楽にハマり過ぎて大学での成績落ち、音楽を止めようかと悩む

兄と衝突、色々と見失いそうになるも見事復活!

キセキ完成!

歯科医END

 

ざっくりし過ぎ 笑

本当は医者である親父さん(小林薫)とJIN、かなり衝突します。というか一方的に「音楽? 舐めてんの?」と鉄拳制裁の嵐。ロックな兄とは対照的で真面目な弟HIDEは、医師になるべく医学部目指して猛勉強するものの受験失敗→予備校生→歯科医志望へ。途中、音楽をやるべく親父に打ち明けるもあえなく撃沈…

 

それと、医師である親父さんの患者、中学生の結衣(平 祐奈)ちゃんが手術で不安なところをGReeeeNの歌で救われる…そこで初めてGReeeeNの音楽に触れる親父さん(息子たちとは知らずに)、なんてシーンもあります。

 

ある意味あの親父さんが居なかったらGReeeeNは誕生してないかもしれない。

 

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一番良かったシーンというか、全体を通して兄のJINがカッコよすぎた。HIDEももちろん良かったと思うけれど、あの兄がいなければ間違いなくメジャーデビューしていないだろう。

 

HIDEがどれだけ長い間バンド活動をしていたのか知らないけれど、レコード会社から声を掛けられるというのは今までの頑張りが報われたということで、とても幸運なこと。

でもだからといって、そこから上手くいくのもまた一握り。HIDE達は結局内部分裂と”音楽性の違い”というやつであっけなく散ってしまったけれど、その時HIDEはどんな気持ちだっただろう。

 

会社で言えば倒産、飲食や何かの店なら”店を畳む”ということだ。僕も二度失敗しているけど、あれは出来ればそう何度も経験したいもんじゃない。世間から「ダメ」の烙印を押されたようで非常に辛いもんがある。でもそういう経験をしたからこそ、良い悪いの判断が鋭くなったりもする。そして海援隊の歌じゃないけど、人は悲しみが多いほど人に優しくなれるってのも本当。

 

きっとJINもHIDE達に可能性を感じたんだろうし、こいつらの為に何かしてあげたい! って強く思ったから行動したんだろう。喧嘩して胸倉つかんで「あっ? ふざけんなよこのやろう」とまで暴言を吐いた相手に、頭下げて弟のデモテープ聞いてもらうなんて中々出来ないでしょ。

 

そしてその頭下げてるそぶりの一つも見せず、「たまたまレーベルの人が聞いててさ…お前等に興味があるらしくて」なんてカッコつけてるところもいい。

今現在、どこで何をしているかは分からないけど少なくとも映画では違う形で救いがあって良かった。

 

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”迷ってもうまくいかなくても……突き進め!”

うんうん、これですわ。平日の昼間ということもあって劇場には大学生風な若い子達や、中には制服姿の高校生もチラホラいた。”キセキ”自体は2008年リリースなので9年も前の曲だけど、今の若い子達にも響いているんでしょうね~

 

僕は当時25、6歳、新しい職場で右往左往していて毎日クタクタだったのを思い出す。その時は自分で商売したいって思っていて、とにかく毎日ガムシャラだった。この曲が凄く流行っていて普段、邦楽なんて聞かない自分も手に取って聞いた思い出。

そして励まされたな~(遠い目)

 

思えばその数年後に起業して失敗するんだけど、今の自分はその失敗の上で成り立っていると感じます。

 

今は皆さん歯科医として活躍されてるのかな? Wikiを見てみるとたま~にラジオ出演なんかもしているようなので、是非聞いてみようと思う。

とにかくGReeeeNを知っている人はもちろん、聞いたことない人でも観れば明日への活力が湧いてくる、素敵なお話。おすすめです!

 

 

ではでは