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映画「クリミナル 2人の記憶を持つ男」ネタバレ感想:観ているだけで疲れる!でも鑑賞後は心地良い不思議な映画

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ケビン・コスナー主演で、CIAエージェントの記憶を脳に移植された囚人がテロリストとの戦いに挑む姿を描いたスパイアクション。米軍の核ミサイルをも遠隔操作可能なプログラムを開発した謎のハッカー「ダッチマン」の居場所を知る唯一の人物で、CIAのエージェントのビリーが任務中に死亡した。「ダッチマン」の脅威から世界の危機を救う最後の手段として、ビリーの記憶を他人の脳内への移植する手術が検討され、その移植相手として死刑囚ジェリコ・スチュアートが選ばれた。ジェリコは凶悪犯である自分自身と、脳内に移植されたCIAエージェントのビリーというまったく逆の2つの人格に引き裂かれながら、テロリストとの壮絶な闘いに巻き込まれていく。主演のコスナーほか、ゲイリー・オールドマン、トミー・リー・ジョーンズ、ライアン・レイノルズ、「ワンダーウーマン」のガル・ガドットら、新旧スターが顔を揃える。監督は「THE ICEMAN 氷の処刑人」のアリエル・ブロメン。

クリミナル 2人の記憶を持つ男 : 作品情報 - 映画.com

 

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満足度 ★★★★☆

 

疲れるわ 笑

でも良かったよ! ケビン・コスナーも久々に観た気がする…犯罪者役バッチリだね。あの髪型はダサいけど。クライムサスペンスって最初から最後まで観ている側ピーンと張り詰める気がするので、たまに観るとグイグイ引き込まれちゃう。CIAモノは全部そうか…

 

「記憶を移植して事件を解決」って以前もあったかな? この設定もSFチックになっていなくてとても自然だった。オペシーンでビル・ポープ(ライアン・レイノルズ)の頭が切り開かれて、オペの解説を助手がしているシーンなんて特に。

数年後には実用化されてたりして…

 

そもそも、何故ジェリコ(ケビン・コスナー)なの? って思ってたけど、前頭葉うんぬんで新しい記憶を移植するのに都合が良いらしい…

観る前からこの点が気になっていたんだけど、記憶を移植=ビル本人でもあるわけで…「嫁と子供はどうなっちゃうんだろう、というかどんな関係性になるんだろう」って思ってた。

 

そしたら、その辺りもうま~く出来てるのね。

ジェリコは2度、ビルの家に行っている。当然、妻子はそこに住んでいてジェリコのことを何も知らない。しかもジェリコ、最初は強盗まがいに部屋へ侵入。

でも2度目の訪問、ビルの記憶をどんどん思い出すジェリコに、ジル(嫁)とエマ(娘)は親しい感情を覚えてく。最後は「ウチに泊まっていきなよ」なんて言われるほどに。

 

「え、これでラスト嫁がジェリコとくっついたら引くわ…」とか思っていたけど、一応そうはならずに終わった模様。

でもラストシーンはビルとジルにとって思い出深い砂浜に佇むジェリコ、そこへ駆け寄り抱き着くエマ。ジルも合流してニッコリ…てな感じだった。

 

ビルの記憶もすっかりジェリコに浸透しているようなので、三人の微妙な関係性はなんとも微妙…? その辺をうまく表現していたラストだった。

 

 

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手に汗握るサスペンス展開も楽しめたけど、アクションシーンというかジェリコのダークヒーロー感がとても強烈。

というか暴れすぎでしょ 笑

 

何も言わずに店内で他人の注文したモノ食うわ、店のジュースも勝手に飲むわ。

しまいにゃ「車寄こせ」→拒否した三人組をフルボッコ

見ている分にはいいけどあれはたまらんね。映画だけど、やられた人達には同情したよ。

僕はケビン・コスナーといえば、「ボディーガード」や「ロビンフッド」のイメージが強いのでジェリコ役は強烈だった! 

 

記憶の移植、ヴァイオレンス、世界を救う、CIAと色々盛り込まれている映画だけど、鑑賞後、一番心に残ったのは「人の思い」みたいなところ。

ある日突然夫を亡くしたジル、そして娘エマもそうだし、感情が一切無いという囚人ジェリコ。この三人の喜怒哀楽みたいなものがとても印象的だった。

 

なんだろう、”記憶の移植”ってのが良かったのかな? フィクション設定で普通「ありえねぇだろそれは 笑」ってなるところが特に無くて、すんなり感情移入出来た。

疲れたけど。

 

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次回は最後のシーンでクウェイカー(ゲイリー・オールドマン)が「あいつを雇おうと思う」なんて言ってたので、まさかのジェリコCIAデビューかな?

まぁビルの仕事術もインプットされているようなので出来るのか…

ジェリコさんすげぇ出世だ。

 

この映画、ひょっとしてそんなに注目されてない? それともタイミングが悪かったのかな…めちゃくちゃ面白いのはずなのにそんなに話題になってないね。

ちなみにケビン・コスナー主演だからなのか、ゲイリー・オールドマンやトミー・リー・ジョーンズが活躍するからなのかは分からないけど、客層が5~60代のおっさんばかりでむさ苦しかった 笑

 

とにかく観ているだけで疲れる映画だけど、テンポが良いのであっという間に時間が経ってしまう。散々ジェリコが暴れまくるし少しだけグロいけど心に残るのは、そこはかとない温もり…という不思議な映画でした。

 

 

ではでは