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映画「モアナと伝説の海」ネタバレ感想:モアナもいいけどマウイさんかっこE あんな男に…わたしはなりたい

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「アナと雪の女王」や「ズートピア」など、ヒット作を連発するディズニー・アニメーション・スタジオが、南の島と大海原を舞台に描いた長編アニメーション。「リトル・マーメイド」「アラジン」のロン・クレメンツ&ジョン・マスカーが監督を務め、海を愛する美しい少女モアナが、島の危機を救うために冒険を繰り広げる。かつて世界を生んだ命の女神テ・フィティの心が、伝説の英雄と言われたマウイによって盗まれ、世界に闇が生まれた。それから1000年にわたり、モアナの生まれ育った島モトゥヌイでは、外洋に出ることが禁じられていた。そんなある時、島で作物や魚たちに異変が発生。海の不思議な力に選ばれた少女モアナは、いまもどこかで生きているマウイを探し出し、テ・フィティの心を元あった場所に戻すことができれば世界を救えると知り、父親の反対を押し切り大海原に旅立つ。短編「インナー・ワーキング」が同時上映。

モアナと伝説の海 : 作品情報 - 映画.com

 

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満足度 ★★★★☆

 

面白かった! ズートピアよりこっちの方が好き。海に選ばれし少女が仲間と大冒険へっつーシンプルなお話なんだけど、”半神半人”のマウイが良いアクセントになっている。サモアだかハワイだか分からないけど、とりあえず南国に行きたくなる映画。

 

ディズニーの映画を劇場で久しぶりに観たけど、やっぱり劇場映えするね。特に今回は海の話だから尚更。もうこれ半分実写だろって海は本当にキレイだ。

 

序盤…島の成り立ちや歴史、親友を海で亡くした父の暗い過去、島民の生き方などがテンポよく描かれる。簡単に海を渡ることが出来る現代に住む現代人は、イマイチピンと来ないかもしれないけれど島国に住む僕ら日本人は、モアナの気持ちが少しだけ分かるかもしれない。

 

「あの海の先には何があるんだろう…」当然そう思うよね、昔なら。世界にはどれだけ島国があるのか知らないけど、言葉も文化も違うどこかの島国の人だってそう思っていたはずだ。だからモアナ達には少しだけ親近感を覚えた。

 

そして子供心に珊瑚の先(外海)へ好奇心だけで行って、しまいには怪我をして帰ってきたモアナの気持ちも良く分かる。ああやって加減てのを覚えていくもんだよね。

で、親に怒られるまでがワンセット。モアナの母ちゃんはいいお母さんだった。そして村では”変わりもん”で通ってる婆ちゃんだけど、いつもモアナの味方ってところがまたいい。世のばあちゃんは大概、孫の良き理解者だったりする。

 

 

そしてマウイ。声はドウェイン・ジョンソン、うんイメージぴったり。ドウェインの方が強そうだけど。回想で1000年前とあったので、故人だと思っていたら生きていた。まずこれにびっくり。でも”半神半人”という設定だったので、まぁ納得した。だって半分人間じゃないんだもの。あまりに理解できない設定だと僕はスーッと一気に冷めてしまうので、この設定は助かった。あまり聞きなれない言葉というのも良かったのかもしれない。

 

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マウイの天真爛漫キャラもとても良い。ただ明るいだけじゃなく、そもそも”半神”になる暗い経緯も、よりマウイの明るさを引き立たせていた。それにしてもマウイの両親はひどいね。マウイを産んで顔を見て「コレジャナイ」つって海に捨てたんだから。ただのサイコパスでしょ。

 

そこを運よく神テ・フィティに拾われたらしいんだけど…普通もっとグレちゃうよ。そのまま祟り神になるレベルでしょ。

でもマウイはそうならなかった。その代わりテ・フィティの心を盗んじゃうけど…モアナは「そもそもマウイが盗みをするから」なんて言っていたけど、僕はそもそもマウイの両親が元凶じゃね? とか思ってた。いや盗みはダメなんだけど。

 

終盤、モアナの独断が原因でマウイの武器(でかい釣り針)が壊れてしまう。そこで一度モアナから離れてしまうんだけど、ラスト、モアナのピンチにはしっかり駆けつけるマウイ先輩。やっぱり男はこうでなきゃね。女の子のピンチに自分の全てを投げうってでも駆けつけるのが男だ。今の世界、そんな男は希少だよきっと。頼まれごとは試されごと、嫌々言いながらもしっかりサポートしてくれる男は安心感がある。惚れた。

 

いかんモアナが主人公なのにどうしても男目線で語ってしまう…

モアナはとても良い子だね。お転婆で真っすぐで思いやりがあって。”ヘイヘイ”っつーカラフルな鶏がいるんだけど、こいつの面倒もしっかり見てあげてた。ヘイヘイはさすがにポンコツすぎだろ…重度のアレだよあいつは…

 

定石だとヘイヘイは話の重要なポイントで大活躍するわけだけど、こいつは最後の最後までポンコツだった 笑

いや……一度海に落ちそうになった石を拾ったか…でもあれも生物みたいな動きをする”海”さんが拾えばいいんじゃ…

 

それはともかく、監督もこう言っている。

「人は誰もが計り知れない可能性を持っています。でも、勇気を出して一歩踏み出しても、大きな壁にぶち当たった時には、葛藤したり自信を失ったりします。
この映画で伝えたいことは、傷つき悩み迷った時にも、自分の心の声に従って生きてほしいということです。私たちの誰もが、モアナなのです。」

 

うん、監督の言いたいことが映画を観ればよく分かる。おっさんだって心はモアナだ。

損得ばかりでモノゴト選んでたらちっとも楽しくない。自分の声に従ってこれからも楽しそうな方を選んでいくことにするよ。

 

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しかしとにかく眩しい映画だった。モアナの真っすぐな性格、マウイの普段はちゃらいけど男らしいところ、モアナの素敵な家族や海の怪物に至るまで嫌な奴が一人もいない。「世の中キレイごとだけじゃあ生きていけない」とかなんとか居酒屋で部下にくだまいてるおっさん達こそ、たまにはこういう映画でも観たらいいと思う。

 

去年は友人の結婚式で二度ハワイへ行った。しかも二か月で二度。ハワイはそれが初めてだったので二度とも良い思い出だ。ホノルルに滞在していたのであまりロコは見かけなかったが、あんなにも壮大で美しい自然の中で育つと、モアナみたいな娘がいてもちっとも不思議じゃないね。今度はオアフやカウアイ、ハワイ島など別の島々に行ってみたいと思った。

 

早く夏がこないかな。

 

 

ではでは