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映画「ラ・ラ・ランド」ネタバレ感想:二人の恋もミュージカルも最高!ラスト10分がとても素敵だった

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「セッション」で一躍注目を集めたデイミアン・チャゼル監督が、ライアン・ゴズリング&エマ・ストーン主演で描いたミュージカル映画。売れない女優とジャズピアニストの恋を、往年の名作ミュージカル映画を彷彿させるゴージャスでロマンチックな歌とダンスで描く。オーディションに落ちて意気消沈していた女優志望のミアは、ピアノの音色に誘われて入ったジャズバーで、ピアニストのセバスチャンと最悪な出会いをする。そして後日、ミアは、あるパーティ会場のプールサイドで不機嫌そうに80年代ポップスを演奏するセバスチャンと再会。初めての会話でぶつかりあう2人だったが、互いの才能と夢に惹かれ合ううちに恋に落ちていく。「セッション」でアカデミー助演男優賞を受賞したJ・K・シモンズも出演。第73回ベネチア国際映画祭でエマ・ストーンが最優秀女優賞、第41回トロント国際映画祭で最高賞にあたる観客賞を受賞。第74回ゴールデングローブ賞では作品賞(ミュージカル/コメディ部門)ほか、同賞の映画部門で史上最多の7部門を受賞した。

ラ・ラ・ランド : 作品情報 - 映画.com

 

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満足度 ★★★★☆

 

素敵ないい話。観て良かった。てっきり二人が結ばれてハッピーエンドかと思ったけど違ってた。でも二人とも夢を叶えたので、少しほろ苦いけどやっぱりハッピーエンド。

 

映画の予告を散々見ていたので、見事に騙された感がある。叙述トリックかと思ってしまう。もっとミュージカル色の強い映画かと思っていたけど、そんなこともなく話のテンポも良かった。

夢を追いかける人の話は、見ていてとても心に響く。それがどんな結末であろうとも。

 

定石通りの展開ならミアとセブは結ばれていたんだろうけど、この話はそうじゃない。ミアは女優になれたし、セブも自分の店を持つことが出来た。二人とも念願の夢を手にすることが出来た。では二人の夢は?

 

ラスト10分で"if"、もし二人が結ばれていたら? という二人の姿で描かれている。

ネットで色々と漁っていないので分からないが、このオチは賛否両論なんだろうか。実際はこのパターンの方が多いでしょ? と制作側から言われているようでならない。確かに生々しくて良かったとは思うけど、ハッピーエンド好きのハリウッドらしくは無いよね。

 

僕はこのオチに納得はしつつも、正直好きになれない。

だってさ、あれだけ惹かれ合ってた二人だよ? ミアなんてわざわざ付き合ってた彼氏を店に置き去りにしてまでセブに会いに行くほどだったじゃん。(彼の兄、兄の彼女? 嫁? もいた)

 

 

ああいう気持ちって自分じゃ止められないもんだよね。「この人だ!」って思える相手と出会えること自体奇跡。それだけに残念だった、というより悔しい。

二人が出会う前から持っていた夢は叶ったけれど、肝心の二人は結ばれないなんて。

 

でもミアもセブも、最後は共に笑顔を交わす。「ありがとう」や「よかったね」が聞こえてきそうな素敵なシーンだった。

 

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冒頭のミュージカルシーンも良かったし、ミア達女子4人のキャッキャウフフ、ジャズシーンやセブとミアのダンスシーンなど、どこを切り取っても絵になるし好きだ。

 

印象深いのはミアの親との会話を、朝セブがネクタイ締めながらベッドに座って聞いていたシーン。ああいうの何気に一番効くんですよね男は。(自分が言われているようで胃が痛くなった 35歳 自営業 男性)

 

親「彼は何してる人なの」 

ミア「ジャズの店を出すわ…準備中」

親「大丈夫なのその人?」

ミア「だい…じょうぶよ…きっと貯金もあるだろうし…」

 

こんなやり取りを聞いちゃうとね…「自分の夢より安定収入を求めた方がいいんじゃなかろうか?」ってそこからずーっと自問自答ですわ。そしてここでどんな手を打つかで先の人生が決まる。

 

結果的に、自分の店を出す資金を貯めるという夢の為にセブはバンドに加入。ミアとの将来も考えてだろうと思う。でもそこからミアとはすれ違いが多くなって…

 

ミアはミアで「もう恥をかくのは沢山…」というメンタルボロボロな状態。

(あれはあれで絶対きついだろうなぁ…最後の舞台で、観客のミアに対して陰口言っているシーンなんて見ていられなかった。)

 

セブの凄いところはミア宛に掛かってきた、映画キャスティング会社からの内容を実家に帰ったミアに伝えに行って、しっかりオーディションまで連れていき背中を押してあげられたところ。

あんな喧嘩した上に、実家まで出向いてオーディションに出るよう説得までして連れて行くなんて出来ないよなかなか。

 

二人で熱く夢を語り合っていたもんね。長いこと頑張り続けてきてたってお互い十分に分かっているだろうし、「お前なら絶対出来る!」ってずっと応援してきたんだもの。

そしてオーディション終了後に、セブが「大丈夫、絶対受かってる」て。いい男過ぎる。

 

ラスト10分も良かったけれど、個人的にはこの辺りがとても印象的で好き。

 

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何だかどの映画館へ行っても必ずCMで「ラ・ラ・ランド」の予告やるし、どのメディアでもめちゃめちゃ持ち上げてくるので、どんだけ面白いんだ? って感じだった。

そして実際面白かった。こうしてミュージカルファンというのは増えていくんだろうなぁ。僕もミュージカルというものを生で見てみたくなった。

 

それにしてもデイミアン・チャゼル監督? 若くてびっくり。1985年てことはまだ31歳。「セッション」の時は20台だったってこと? 天才かよ。世の中凄い人がいるね、今後の作品が凄い楽しみ。

 

そしてライアン・ゴズリング…3日前に「ナイスガイズ」観たばかりだから落差が凄い 笑

本作の二枚目役が本職なんだよね? しかしいいタイミングで正反対の役を演じるライアン・ゴズリングが観れて得した気分。ちなみにライアン・ゴズリングは僕の一つ上。応援してます!

 

ミュージカル目当てでもう一回観てこようかな。ストーリーも素晴らしいけど、ミュージカルシーンだけもう一度見に行くのもいいかもしれない。

 

 

ではでは